弁護士とAI

生成AIとしてChatGPTが出てきたのはもう数年前でしょうか。当時私も無料版を登録して使ってみましたが、まだまだ仕事で使えるレベルではないなという感想を持ちました。もっともそれからの進歩はめざましいものがあり、補助としてであれば十分実用に足るところまで来ているように思います。

現在私がよく使っているのはPerplexityというAIで、専門的なリサーチを得意としているようです。回答の出典を明示してくれるのが特徴で、一応はソースを確認することができます。ただネット記事のようなものから情報を拾ってくることも多いので、ソース自体が間違っている可能性は常に考えておかなければなりません。ちょっとした疑問点が出てきたときに検索代わりに使うのですが、無料版でも体感で半分くらいはきちんとした答えを返してくれますし、残り半分も調査のたたき台としてはそれなりに役に立ってくれます。

もう一つ、使い方を模索しているのがnotebookLMというAIです。これは学習させるデータを自分で入れられるというもので、会議の音声データを入れておいて議事録を作成したり、書式集や自分の以前作った文書を入れておくと書類作成もしてくれるというのがウリのようです。ただ著作権や情報漏洩の可能性など気になるところがないわけでもないので、今のところは長大文書の要約くらいにしか使っていません。個人的にはテキストを読み込ませて資格試験の勉強に使えないかなと思っていますが、模索中です。

今のところは適切なプロンプトを入力するなどの部分で法的素養が必要になってくるため、全く知識のない方が専門職の代替として利用する、ということまではできないでしょう。ただ進歩のスピードが緩まらなければ5年後、10年後にどうなっているかは全くわからないような気はしています。

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