弁護士の選び方

この仕事をしていると、弁護士選びの判断基準のようなことをたまに聞かれます。

経験年数、事務所の規模、専門分野など色々と言われますしそれらで選ぶのも間違っているとは思いませんが、私は「最初の相談時にこの人に任せてもよいと思えるかどうか」を一番大切にすべきかと思います。何を頼むかにもよりますが、仮に裁判を経て判決までとなると頼んだ弁護士とは数年の付き合いになることも少なくありません。何となくそりが合わないということも含め、応対していてストレスを感じるような弁護士には精神衛生上も依頼しない方がいいですし、意外にそういうことは結果にも反映されるものだと思っています。

なお、これは消極的な話になりますが、何でもできるできるという方はやめておいた方がいいかと思います。同業者ならほとんどの方が同意してくれると思いますが、紛争の一方当事者の話だけで勝てるかどうかを判断することは非常に困難です。相手の手札を全く見ていないからです。そういう理由もあって、私は法律相談の際に「勝てます」とはまず言いません。逆に、負けるかどうかの判断は自分の手札だけでもある程度ついてしまうので、これでは難しいですよと言うことはよくあります。これは経験を積めば積むほど(失敗を経て)そうなっていきますので、妙に自信のある弁護士は避けた方がよいように思っています。